去年気の迷いで就職してからというもの、アニメも小説も消化する時間が全くなくなってしまった。
レコーダーの上に雪だるま式に膨らんだ負債を目の前にすると、気力を奪われてしまい、指一本動かせない。
大体このセーラームーンCrystalは本当に消化しないとダメなのか?
2年前の私は、毎日PCの前で寝転がり、定年間近の両親の情緒を不安定にさせながら、穀を丁寧に潰していく。そういう自然な在り方で日々を過ごしていた。
翻って今はどうだ。毎日8時には家を出て帰ってきたら22時を回っている。シャワーを浴びて、アニメ流しながら読書に耽ると、泥のように眠ってしまい気づけば出勤時間である。
これはおかしい。不自然だ。人間本来の姿とは到底言えない。どこに資格勉強する時間があるんだ、給料を増やせ。
ところで地球人は既に70億人以上いる。労働人口で見ても40億は下るまい。彼らが1日1時間働く。すると1日あたり40億時間分の労働力が生まれる。これだけあれば世の中は十分回るに違いない。現状は明らかに過労働なのだ。足りなければワタミを刻んで畑に蒔いて増やせばいい。これはホリエモンのアイデアである。ついでにホリエモンも刻んで蒔く。来年の春にはきっと、ホリエモンとワタミが畑でそっと芽吹いている。
空いた時間は趣味に使える。娯楽作品はすでに人が一生かけても消化しきれない量がある。理論上は未来永劫どこの誰だって退屈せずに一生を終えられる。人類はもう最終到達点に達している。あとは現実と向き合うだけでみんなが幸せになれるのに。