2014-02-28

COTTON CLUBBOX席とコース料理を予約したらドタキャンされた話

丸の内にある、ライブを観ながら食事ができるあそこ。好きなバンドがそこで公演すると知り、好きな人を誘ってOKをもらい、せっかくだからBOX席を確保し、メニューを前にキョドるのもカッコ悪いのでコース料理を予約したのさ。そしたら当日の夜に「仕事が終わらない。誰か他の人誘って。ごめんね」とLINE。「残念だけど、了解☆ 」と爽やかに返信しつつ、内心「なにが他の人じゃボケーッ‼︎ ユーが好きだから誘ったんじゃーたわけがーっ‼︎ 」である。でもバンドは見たかったので独りで行ったのさ。受付ではどんな辱めを受けるのだろう、店内ではBOX席を独り占めするリッチなやつだと思われるのではなく、きっと当日にフラれた非モテだと思われるんだろう、ちょっとがんばりすぎちゃったねボク、みたく憐れみの目で見られるのだろうと考えながら。で、受付とのやり取りは以下のとおり。

受付「お連れ様は遅れていらっしゃいますか? 」

おれ「あ、来ないんです。」

この直後、受付から信じられない一言が放たれた。

「そうですか。お料理は2名様分召し上がりますか? 」

傷ついた、おれは傷ついた傷ついたぞーっ‼︎ なにが言いたいんじゃそんなに喰えるかボケーッ‼︎

おれ「いえ、1人分で結構です」

もう帰りたい。でも、今、我慢すれば、15年間iPodで聴きつづけたバンドを生で聴けるんだ。その夜を乗り切ろうというモティベはもはや性欲ではなく、音楽を愛する心であった。

バンドパフォーマンスはファビュラスであった。東京ドームより高いビールを飲みながら、もはや「好きな人の前でキョドらないように」という目的をロストしたコース料理を食べながら、おれは演奏を存分に堪能した。バンドボーカルもっと綺麗な人だと思っていたが、おれが知っているボーカルの姿は15年前のPVである、美が永遠ではないのは致し方なかろう、外見劣化なんぞどうでもいいくらい、歌は抜群に上手かった。そして演奏とコース料理がほぼ同時に終盤に差し掛かったとき、おれは思った。デザートだけは2人分にしてもらえばよかった。

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