はてなキーワード: 「サキ」とは
「世界の辺境とハードボイルド室町時代」という本の「未来に向かってバックせよ」という章に、勝俣鎮夫さんの説が記載されてます。元々は、空間概念で、前をサキ、後ろをアト、と表現していたそうです。時間概念として使う場合に、古代や中世の日本人は、未来は未だ来ずという意識で見えないもの、「アト」と表現し、過去は過ぎ去った景色として見えるもの、「サキ」と表現したそうです。ところが、経験と技術の進歩で、16世紀頃に未来が予測できる、コントロールできるもの、目の前に広がっているものという認識が生まれて、全く正反対の時間概念の表現も混在するようになったそうです。おもしろい説だと思います。