子供の頃仮面ライダーが好きで、父を怪人に見立てて腹を殴ったりしていた。
俺の目線では、殴られた父に笑顔で「コラコラ」とたしなめられて、こちらはへへへと笑うような図式だったと認識している。
そのようなことは割とよくある日常のワンシーンとなっていた。俺は殴ることに快楽を覚えている自覚はなく、ただのスキンシップであり父の反応が楽しかったと記憶している。
小学5年生のある日、同じようなことをしたときに父は真剣な顔で俺の腹を殴り返した。
ものすごくショックだったが、その時初めて、自分がどのような苦痛を与えていたか知った。
でもお前みたいな人間に育ったんだから失敗ですよね