2024-08-22

暴力必要性

子供の頃仮面ライダーが好きで、父を怪人に見立てて腹を殴ったりしていた。

俺の目線では、殴られた父に笑顔で「コラコラ」とたしなめられて、こちらはへへへと笑うような図式だったと認識している。

そのようなことは割とよくある日常のワンシーンとなっていた。俺は殴ることに快楽を覚えている自覚はなく、ただのスキンシップであり父の反応が楽しかったと記憶している。

  

小学5年生のある日、同じようなことをしたときに父は真剣な顔で俺の腹を殴り返した。

ものすごくショックだったが、その時初めて、自分がどのような苦痛を与えていたか知った。

それ以来しばらく父とうまく話せなくなったが、怖いということよりも申し訳ない気持ちが強かった。

少なくとも俺にとっては、暴力は時として必要だなと思った。

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