何かを楽しみにし過ぎて、期待し過ぎて、それを裏切られたくないから手に取れない、なんていうことがある。
たとえば好きな映画監督の最新作や、お気に入りの作家の新作、待ちに待ったいたはずの大作ゲームの最新ナンバリング。前々から情報をチェックしていて、発売のニュースをチェックしたときに急激にテンションが上がったものの、それをピークに「おもしろくなかったらどうしよう」「自分にとって合わないものだったらどうしよう」というネガティブな気持ちがどこかで発生して、段々とそれが大きくなって。
それでも前から欲しかったものだからと、気持ちを高めて予約をしてみたものの、手元に届いたときに決定的に気持ちが追いついていない感覚を味わったり。事前の期待値に、実際の心が追いつかないような感覚。
きっと、裏切られたと感じる体験を重ねて、心が弱くなって、がっかりすることを恐れている。そうして、つい積んでおく作品が多くなる。
贅沢で、どうでもよい悩みだ。