これはこの国に限った話ではないと思うけど、基本的にこの世界は「子供は生き辛く、大人は生きやすい」んだよね。
その要因は多過ぎて語りきれないけど、一つは子供社会は階層がごちゃ混ぜになっていることと、また一つは単純に子供は弱いということ。大人になると居心地のいいコミュティに自然に属していくことになるけど、自分の命すら自分で守れない子供の時ほど属するコミュニティを自分で選べない。
海外をまるで理想のユートピアの様に語る出羽守って、その人の自認の中では「海外は理想のユートピア」というのは事実になってしまうんだろうなと思う。大人が初めて海外に住むと、子供の頃から海外に住んで見えてくるような社会の闇は見えない。ただ居心地のいい部分だけを享受することが出来る。特に、「海外に住む機会がある」ような人は大抵成功者だから、「社会の底辺」と関わるような機会なんてまずない。
それは「大人になってよかった」という話に過ぎないのだけど、人生は一度きりしかないから、N=1の前例を下に「海外に住んでよかった」と思い込んでしまう。
そしてこういう話は、「海外に住んでよかった」以外にも、「〇〇してよかった」系のあらゆる話に似たような構造があるんだろうなと思う。私自身も気付かないうちにそういう認識を持ってしまう事はあるんだろうな。