小学生のころ、何回席替えを繰り返してもなぜか近く(隣~後ろ)の席になる男の子がいた
特別仲がいいわけじゃなかったけど、なにせずっと席が近かったから、本当に若干だけ話をした。どんな話だったかはほぼ覚えてないけど、彼の主義主張(自分はなぜ勉強が好きか、とかだったかなあ)を聞いて感銘を受けたことはまだ覚えている
ある年のバレンタイン、友人づてに彼からチョコレートをもらった
次の日の学校で彼にお礼を言いたかったけど、言えなかった。彼はずっと誰かと一緒にいたから。彼からは何も言われなかったから。勇気を出せないまま、お礼のひとつもできなかった
そしてそれなりに日々を過ごして、卒業して中学では一回もクラス一緒にならなくて、高校で分かれてそれきり
あの時お礼すら言えなかった弱さを未だに後悔している。それこそ友人づてだってよかったのに、なんで何も言えなかったんだろうか。むろん、私が弱かったから。物をもらっておいてスルーできるような失礼な奴だったからなんだけれども
彼は今何をしているのかなあ、とたびたび思う。元気かな。成人式で見られるかな?と思ったけど来てなかった気がした
頭の片隅ではもう二度と会わないんだろうなあとわかっているけれども、いつかどこかで会えたらなとつい思ってしまう