映画が終わって、立ち上がって拍手をしたのは初めてだ
隣にいたカップルが怪訝そうな顔でこちらを見ていたが、構うものか
劇場をあとにしてショッピングモールにあふれる家族連れ、恋人たちの間を、
俺は満足気に笑みを浮かべながら闊歩する
お前達にはわからないだろう
これは俺の映画だ、俺だけの映画だ
エスカレーターに乗って、思わず見よう見まねで「死の舞踏」を踊った
ジョーカーは俺だ
足を踏み外して、下に転げ落ちた
床にうずくまり、痛みに身悶えしながらも、体の内側から湧き上がる笑いを堪えきれない
Smile,though your heart is aching
Smile,even though it's breaking
人生を肯定する高らかな哄笑
そうだ、ジョークをひとつ思いついたんだけど、聞いてくれるか?
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