一人の脚本家がいた
彼が初めて手掛けたドラマが大ヒットし、続編が作られることになった
彼は悩んだ
前作のラストで結ばれた主人公とヒロインにどう続きを作ればよいのか
しかし、彼が悩んでいるうち、スケジュール問題によってヒロインを演じた役者の降板が決定した
そのため彼は、恋人を喪い失意に沈む主人公が立ち直るまでの話を書いた
そうして出来上がった脚本を読んだ主人公役の俳優は激怒した
苦労に苦労を重ねて、最後にやっと手にしたこの幸せをなぜまた奪い去るのかと
そうして怒りに狂った彼は作品世界の神である脚本家を殺し、神殺しである自身もまた命を絶った
ドラマの制作は中止となったが、唯一残された脚本は、今もまだあのテレビ局に封印されているという
Permalink | 記事への反応(1) | 19:15
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バットマン?