かつては習慣として毎日一箱のコロンを食べていた。コロンを食べない日など無かった。むしろコロンしか食べない日があったくらいだ。
けれども、コロン代謝の良い若かりし日には、身体に入るコロンと出るコロンのバランスは取れていて問題なかったのだが、
いつしかコロン代謝は悪くなり、気づいたらぽっこりコロン腹。コロン100箱分は体重が増えていた。
さすがに危機感を覚え、それからずっと禁コロン生活を続けていた。
それがこの度、ようやくコロン60箱分の減量に成功したので、自分へのご褒美にってことで、コロン解禁。
久しぶりのコロンはかつて食べたのと同じものか?ってくらい美味い。美味すぎてしゃっくりが出た。
舌の上で溶かすように食べるあの贅沢な食感。快感が我が身を包み込む。忘れていた人間らしさが蘇り、鈍っていた身体の五感は研ぎ澄まされる。
でも調子に乗って頬張って快楽死してしまうのは御免なので、半分残して引き出しのコロンスペースにそっとしまった。
コロンがしまわれた引き出しを見つめ、カチコチと鳴る時計の音に耳を傾けていた。
でもコロンは君のこと好きじゃないよ
まだ売ってたんだ