元気だったんだけどっていうか今も歳よりは多分元気なんだけど最近ちょっと痩せてきて
毛づくろいが前より簡単にできなくなったり爪とぎに力が入らなくなってたりして
弱ってきてる感じがする 18歳だからそれももう当たり前と言えば当たり前なんだけど
耳を後ろ足で掻こうとしてよろっとして転びそうになったりしてるところ見たりすると泣きそうになる 泣いた
もう数年くらい前からこの猫が死ぬことを考えておかないといけない、覚悟しようってきちんと考えてるつもりだったけど
もしかして自分が思ってるよりもっと早くそのときは来るのかもしれない、そういう不安とか予感が実感にすり替わってきて
それは家族も同じみたいでこの18年うちで生きてきた猫が家からいなくなったあと
そこらを好き勝手に歩きまわる小さいすばやい柔らかい生きものがいないそのことに耐えられるのかな、耐えられない気がする
って母はそんな感じのことを冗談めかして言う 猫が死ぬ時の事は辛すぎて考えられないというか考えたくないから
それが起こった先の事を考えてしまうんだろうなと思う 必ず起こる出来事なんだけど夢のような話だと思う
でも問題はもしまた猫と暮らす選択をしたとしても、その猫はいまここにいるこの猫じゃないってことだ
他のどの猫もいま家にいるこの猫じゃない、そのことがまだ起こってもいないうちから辛い