例えば次の一文を取ってもこの人がシステムというものを何も理解できていないことが分かる。
「コンピュータは考え得る限りの状況をテストしてから製品となり、日時を扱うシステムなら「2100年に2月29日はあるか」という処理までチェックするものです。」
リソースが無限にあるなら「考え得る限りの状況をテスト」することが可能だが、実際のリソースは有限だ。
極論すれば、1万年後、10万年後までのテストをするのか、考えてみるとよい。
ライブラリの単体テストでは、「2100年に2月29日はあるか」というテストを行うかもしれない。
しかし、結合テスト、システムテストとテスト局面が進むたびに、いちいち「2100年に2月29日はあるか」というテストを行うと、テストケースが爆発的に増えてしまい、これも現実的ではない。
「2100年に2月29日はあるか」というケースは、ライブラリ単位では保証されるかもしれないが、システム全体として保証されることはまずありえない。