聞き慣れた噺を良い口当たりで良い調子でリズム良くやられると、脳がだんだん心地よくなってきて、疲れているとそのまま寝てしまう。
前の方で演者の見えるところに座ってると時々いじられて周りに笑われているみたいだけど本人にはわからないのでそれも良し。
途中噛んでたり、噺に詰まってたり、変なウロが入ると脳が違和感を感じるのか目が醒めてしまう、心地良くもない。
この状態になると物凄く気持ちがいい、しばらくすると意識が戻って落ち笑って、緊張も解けてそこからゆったり和めて気持ちよく終われるのも良い。
漫才の席だと、そうは行かない。
何故か演者に怒られる、オレタチは真剣に仕事してるのに寝るのは何事かと、ちゃんと背筋を伸ばして見て聞けとのこと。
そんなに格調高い出し物をきちんとした格好で見るのは辛いので舞台がハケて暗転すると退散してその後は見ないことにしてる。
漫才の人ってなんであんなに怒るんだろう、歴史も何もない我が芸一つなのにそこまでこだわるのか。
背景も裏打ちも何もない瞬間芸なのでこだわって自分を鼓舞しないと自身の自信を保てないのだろうか。
とか、色々思うけどたぶんただ単に感情的に鳴ってるだけで深い意味は何もない。
漫才で売れて第一人者となっていて巷からもてはやされているような人でも、理屈を語ろうとしても結局は己の感情的な話しかできないし。