同級生に、夢は自分で作った人工衛星をあげることという男の子がいた。
大学はロケット工学を専攻するために某有名国立大へ行ったが、
日本ではなかなか自分の望むようなロケットが作られないことがよくよく分かり、
途中で進路を宇宙工学へ変更した。
この違いは音大を出た私には分からない。
結局、宇宙工学で修士を取り、有名な企業へ修飾したが事業の再編成ということで、
毎日、会社の畑で植物の品種改良をすべく、水やりをしていると苦笑いしていた。
彼は実家の花農家を継ぐのが嫌で、宇宙に関わる仕事をしたいと常々言っていたからである。
最後に会った時に、「最後にもう一花咲かせたい」だったが、
その口グセがあだになったようで、もうひと花どころか、ひとつも花をさかせることはなく、
はなつまみ者になっているということである。
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