自分は、人生で一度だけ、面と向かってその言葉を言われた記憶がある
元々が怠け者で、辛いことは部活や塾なども極力したくなくて、泣いてぐずったりする面倒くさい子供であった
そんな自分に対して祖母が「何でそんなに嫌がるの」というようなことを尋ね、自分は「だって頑張るのしんどいから嫌だ」みたいな返事をしたように思う
そうしたら祖母は、「でもそこを頑張るのが生きる資格ってものでしょう」と言った
ここははっきり覚えている
決してお前に生きる資格がないとか言われたわけではなく、口調も諭すように優しいもので、こういう言い回しをされたのもこれ1回きりだった
けれど、それまで生きるのに資格がいるなんて思ってもみなかった自分にとっては、この一言は衝撃だったし、
文脈から考えればやっぱり、その時点での自分には生きる資格がないと言われているんだと解釈した(面倒くさい上に僻みっぽい子供でもあった)
あれから20年以上経つが、あの一言は今でも自分の脳味噌の隅っこにこびりついているような感じがする
とはいえ祖母のオリジナルの言い回しではなかろうし、もう祖母も亡くなって今更真意は聞けないから、最初にこの言い回しを考え付いたやつを恨みたい