2016-10-10

君の名は。について思ったこと

『秒速』の何ともいえない切なさが好きだ。

 

自分は『秒速』と『ほしのこえ』を観て、

新海誠という人は「時間の冷たさ」みたいなものを描くのが上手い人だと思った。

 

また、アニメというある種「希望の塊のような世界を構築し得るもの」で

徹底的に現実っぽい世界を描く、という落差に魅力を感じた。

 

しかし、今回の『君の名は。』は違った。

 

新海誠アニメーションで、多くの人が憧れるであろう世界を構築していたことに驚いた。

 

例えるならば、独特の雰囲気を持った個人経営カフェマスターが、

ある日急に店舗ガストココスにしてしまったような、そんな少し寂しい気分だった。

 

新海誠インタビューを読んで、更に驚いた。

彼はずっと「大衆受けする作品制作」を望んでいたのだ。

じゃあ今までのは大衆受けすると思ってたのか、と考えると何となく微笑ましいが

また以前のようなどうしようもない気分になる作品も観たい。

  

神木くん

また『秒速』のような作品をお願いします、とインタビューで言っていて

自分と同じ意見なのか、と少し笑ってしまった。

 

新海誠次回作はどうなるのか、楽しみだ。

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