だから変革者は「崩壊」がどんなものであるかを良く知っていた。
その有り様を見たとき、変革者は、軽いショックを受けた。
あんなに威勢が良く、群れの中でもリーダー的存在だったAさんが、変わり果てた姿(ものごいようなボロボロな姿)となっていた。人格も変わり(怯えた子犬のように震えていて情けない)、顔つきも変わり、
以前の輝きが、まるでなくなっていた
。
変革者は村から脱出して安堵していたが、しばらくすると、また、あの「崩壊」が襲ってきた。逃れたと思っていたのに、また同じものがやってきたのだ。
故郷の懐かしさを感じると共に、「崩壊」からは、逃れられないと予感した。
変革者は対策を立てようともがいた。
そして、みんなに、ここから逃れるように訴えた。
けれど、誰も変革者の言葉を信じないし、変化を嫌うものからは疎ましがられた。あいつは、目立ちたいだけだといわれ、意地悪もされた。
変革者は、しかたなく、新しい町(2つ目の町)も捨てた。
変革者は、3つ目の町にきたが、ここも、近いうちに
闇に侵食されそうだった。一応、「逃げませんか?」と声をかける。