「エローい」
「ちょっと、やめて、においかがないで」
「いいじゃん! いいじゃん!」
「はずかしいよお」
「お母さんって下のおけけも濃いよねー」
「ふーん」
「ううう、もういいでしょ? すんすんするのやめてよー」
「やだ! やめない! お母さんの脇のにおいかぐー!」
「え! じゃあ、妹ちゃんには脇のにおいかがせてるの!?」
「そういうことじゃなくてえ」
「私たちはこの世に三人しかいない大切な大切な家族なんだよ? 脇のにおいぐらいかがせてよー」
「あのねお姉ちゃん、お姉ちゃんもそろそろ家族を増やしてもいいんだよ?」
「え? いやあ私ちょっと妊娠はなあ、入社一年目で育休っていうのも」
「やだやだー、私はお母さんのお嫁さんになるのー!」
「それが許されるのは幼稚園までだよお」
「それが許されるのは二歳までだよお」
「ふひひ、その次はお母さんの中に戻りたいよー!」
「それが許されるのは生まれる前までだよお」
「ふひひ!」
「お母さんとねるー!」