あと1年で二十歳になりそうだ。
どうして、こんな大学に行っちゃったんだろうと思いながら、コソコソと夕食をコンビニに買いに行ったら、顔のいい女と目があった。
「キモい」と言ってるような顔だった。例えそうでなくても、良い印象ではないだろう。死んでしまいたくなった。
自分はずっと、どうにもならないことで無気力だったけれど、とりあえずこれからも生きよう。
あがけるだけ、あがくのだ。
人と同じことをしたくない。したら負けだ。
とりあえず、人より少しだけ多いお金を父親が残してくれそうだ。
あがくのだ。あがくというのは成功して美人とセックスするのではない。
いかに世の中にインパクトを与えようかということだ。
顔の良くない人間が顔の良い人間をウェブで叩いても、顔の良い人間はセックスを楽しむだけだ。
合法的に、できるかぎり美男美女をボコボコにする。美男美女を持て囃す世の中にインパクトを起こす。
こんなこと言っていたら、容姿の良い人間がますます図に乗るだけだ。
自分が、容姿が良くて持て囃される人間ならこのようなことは考えない。
とにかく、出来る限りのことをしよう。誰も、自分の容姿を綺麗にできないのだから。
あと、もう少し生きよう。力を振り絞って。