それ以来バイキンちゃんと呼ばれているらしい。
(小学校は違ったのです)
「お、これいいじゃん」
同級生でやんちゃだったA男は消毒液をバイキンちゃんの机にかけていた。
「はは、これはいいや」
同じ小学校出身の子達はバイキンちゃんの机を殺菌する日々が続いた。
なので、いつもバイキンちゃんの机は湿っていた。
「殺菌!殺菌!」という軽快な掛け声でいつも机や椅子を殺菌していたが、
「これは元を断たないとダメだぞ」
「ん、だな」というみんなの合意のもと、
ある日バイキンちゃんが登校してきた時に、本人の頭から消毒液をぶっかけた。
「あばばばば、ばばば、痛い痛い、目が焼ける、焼けるああくぁwせdrftgyふじこlp」
痛がるバイキンちゃん。
「ははははは、やはりバイキンはこれで消毒されるんだー、ははは」
愚かなことにこの様子を見ていじめっこ達は喜んでいた。
僕はというと見て見ぬふりである。