平凡な幸せについてぼーっと考える。子どもの頃、大人になって家庭を持つと「日曜の家族の団欒」みたいな平凡な幸せにしがみつくようになる、みたいな文章をたくさん読んだ。へー、やだな、正直なんかそんなのつまんなそう…て思ってた。実際、大人になってからもずっと、仕事も楽しいし、やりがいもあるし、世の中を良くしてるような気もして、平凡な幸せとか要らないよなーって思ってた。
ところが最近になって、晩婚だけど結婚して幸いなことに子どももできた。で、この平凡な幸せってやつを多分手にいれちゃった。
これが持ってみるとものすごい強烈なもんで、例えば週末の夜、家族3人でベッドの上でゴロゴロしながら、まだ喋れない子に「ばばばばばー!」って話しかけるの。すると子がこれまたニッコニコで「たたたたたた〜!」って返してきて、高速ハイハイで近くにやってきて鼻や目にちゅーしてくるのだ。それで寝っ転がったまま子を持ち上げて高い高いしてあげると、きゃっきゃ言ってよだれ垂らしてくるのだ。それから、夫婦2人の間に寝かしてあげて、子が親のパジャマ掴んでちゅっちゅしながら寝るのをノンアルコールビールとか飲みながら眺めるのだ。あれなにこれ。すっごい平凡。でもなんだか頭の芯がじーんとしてしまう。なんだこれ。