ADHDの人間は、例えどんなに恵まれていても自分が幸せだと心から思えることは無い。
はたから見れば幸せそうに見えていても、彼らにとっては関係がない。
何故ならば、彼らには幸せの積み重ねができない。今起きている物事しか視界に入らない。過去の幸せなどあって無いようなものだ。
だから、仮にいまこの瞬間幸せだとしても、次の瞬間の出来事に上塗りされてしまうのだ。
「もっと、もっと本当の幸せがどこかにあるんだ」そう思い込み一生得ることのない幻を追い求めて生きていくしかない。
素晴らしい人生だった、そう思えることのない人生だと分かっている絶望感と共に、今日もありもしない幸せを追い求めて生きている。