カルアミルクを飲んでたらふと彼女のことを思い出したので、書く。
彼女と出会ったのはずいぶん前のことだ。性格は正反対だけど、お互いが自分に持っていないものを持っていて、惹かれあって、付き合うことになった。
彼女はいじっぱりで、素直になることが少なく、付き合い始めはそんなところもかわいいと思っていた。でも、季節が変わって一緒にいる時間が増えていくにつれ、それは僕にとって彼女の苦手な部分になってしまった。
そして、その頃学生だった僕は、長い長い春休みに入った。その間はずっとゲームをしたり、DVDを見たりして過ごしていた。そして、僕のとなりには彼女ではない女の子がいた。
彼女にばれていたかどうかはわからないけど、僕たちはなんだかんだ理由をつけて会わなくなっていき、ほどなく自然消滅した。
いま思うと、いじっぱりなのは弱さの裏返しだったんだ。彼女にとって強い男になれなかった自分を恥ずかしく思う。
いまさらって言われるかもしれないけど、声が聞きたい。昔の自分も彼女との思い出も全部ひっくるめて大事にしたいと、いまなら思える。