ニートを脱出したい。そう思って、ネットを開いて情報を収集する。ニートのメインウェポンはネットだから。
そうすると、有益な情報はたくさん得られる。あの資格を取っても意味ない、あの仕事は無意味だ、ハローワークで仕事を探してもしょうがない。ひとつひとつの情報はあながち間違いではない。
「あー、よかった。IT系の資格取ろうと思ったけど無意味なのか。無駄な時間を過ごさずすんだ」
「あの業種はブラックか。ふー、あとちょっとで応募しちゃうところだったぜ。よかったよかった」
「ハローワークはブラックばかり? よかったあ。明日行こうと思ってたんだが地雷踏むところだった」
情報を収集すればするほど賢い進路を選択できると信じて、とにかくネットに潜る。
しかし、その内にがんじがらめになっていることに気づく。右も左も上も下も地獄だと。で、結局ニート脱出ならず。一つ一つの情報は有益なはずだったのに。地雷のありかを地図に記していって、情強になれたはずなのに。
楽な仕事ほど「忙しい」「大変」「ブラック」「死にそう」ってネットに垂れ流す時間をたっぷり持てるからな。 ネットの情報を真に受けても良い事なんてないよ。
ブラックじゃない企業がニートを受け入れるはずがない。 ブラックはニートのためにあるんだ。 誰でも受け入れるからな。 経歴を掴んでこい。 ある程度の経験を積んだらもっとマシ...