2021-07-03

嘘であってほしかったんだろうな。

本当のことなのに、嘘に決まってるってあそこまでものすごく強く言い切るだけの力があるってのはある意味すごい。

「そんなものは嫌いだ」って一言言えばいいだけなのに、あるはずがない、だから嘘に決まってる、という判断になる。

嘘か本当かの判定根拠現実事実とは別に存在している人が、世の中には少なくないどころか、大勢いるんだな。

現実にはありえないレベル確率と、

まああまり見かけないけど存在してても不思議はないんじゃね、ってレベル確率との差が、

完全に無視されている。

その確率の誤差が異常に乖離している。

その乖離の中に、嘘であってほしかったその人の心の襞が露わになる。

確率などはどうでも良い、問題はそのありえなさだ、とでもいうのかな。


言葉にすると含蓄がある。

「ありえない」という言葉が確かに語義的には確率を指すな。

だけれど、そのありえなさという言葉には、自然現実的な確率からはいくらでも乖離して、

それを認識する人の意識思想概念にとってのありえなさに容易に変質し得る。

「あっていいわけがない」という形に変容するのだ。


そこに思想性やイデオロギーが介在すると、

ありえなさという確率変数は、無限大思想イデオロギー抹殺攻撃力に置換できる。

信じる力が増えれば増すほど、

現実世界ではありえなくなる、というかあっていいはずがなくなるのだろうな。

なんで、という言葉と同じくらい、

ありえない、

という言葉は、その人の思想性や思想態度を如実に表すものなのだということがよくわかる一幕であった。

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