2019-10-20

小川一水『天冥の標』の各巻タイトル増田風にしてみた

I メニー・メニー・プー

「なんで今日はこんなに冷たかったんだと思う?」

 カドムはアクリラと顔を見あわせた。互いの顔に、そんなことがあるはずがないと書いてあった。

 暖房便座のスイッチまでレクター管理していたなどということは。

II 急性便

あなたほど強く高貴で、人間的な増田はいなかった。心から敬意を表します。……それとともに、あなたほどの人が、こんな場所で漏らさなければならないのを、深く遺憾に思いますアナルをお恨みなさい。どうか、直腸を恨むことのないように」

III アウレーリアTOTO

「便座なくとも便器あり。ぼくたちは和式でもできる。おまえはできない。だから漏らしたんだ、覚えとけ」

IV 機械じかけの便座たち

説明がいるのか。ずっと、ずっとおれは漏らしてきた」

「そういうしきたりじゃなかったのか!?」

V アナルと尻と百掬のうんこ

 増田はあの漏らした記事のことじゃない。漏らした記事を基幹とする人気エントリーすべてのことなんだ。ホッテントリから統一された意思を持たないし全体の指揮官もいない。目的すらもない。ただその機能として、ブクマを続けていく。

VI 宿便

「ええ。彼らは非漏者としてできうる限り、あなたに近しく振舞った。その一方で、避けていることを極力感じさせないようなそぶりを徹底した。思い返しなさい、すべて!」

「おめでとう。もう、我慢しなくていいのです。増田さんは」

VII 新世界ティモニC

「おれは早く出たい。紙がほしい。この個室で、お尻を拭くための。こんな、こんなうんこの臭いが漂う個室で、ずっと生きていくなんて……気が狂いそうだ」

VIII ジャイアント・ストゥール

職員トイレです」

 クルミにつづいて、一行は十分に用心しながらそこへ入った。

 そして、見た。

 暗闇を満たす茶色異臭の帯――増田が漏らしたうんこの群れを。

「おお……」

掃除せねばなりません。掃除婦のキドルー

IX クソであるクソとないクソと

下痢止めの薬ができたんだ! 俺たちはもう、おまえたちを恐れなくてもよくなった! わかるか? 《増田》――はてな匿名ダイアリーの人々よ! 俺たちは便漏れを終わらせに来た! 返事を聞かせてくれ!」

X うんちよ、豊かなれ

「でもね。たとえば増田のような人間が、いつでも出てくる。いつだって出てくる。トイレで排便するんじゃなくて、出先で漏らしてしまう人が。これも人間生理現象から、消えないよ」

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