図書館の魔女 烏の言伝を読んだ。読書力がないせいか結構読みにくい小説だった。
この作者さんは微に入り細を穿つ性格なのか、前回もそうだったけど、妙にこだわって描写をしている箇所が随所に散見されて、そのせいで全体のテンポがおちてしまっている気がする。
色んな分野への造形が深いみたいで初めて得られる知識も多くて面白かったんだけど、過不足なく描写するって点からみるとマイナスなのかも。はっきり言ってくどいところが多かった。
また読みがわからない漢字も多かった。漢字も辞書をひきながら読むと勉強になりそうだけど、自分は多分に読み飛ばしてしまった。
話自体は面白いんだけど、過密な描写と、なんというわけでもなく読みにくい文章構成と、何よりも登場人物の名前が似通っているせいで、ちょっと没入感は削がれてしまったかな。
冒頭の風景描写とか、変に力んだせいで情景が浮かんでこなかったし。これはもう読解力とか文章の好みの問題なのかもしれないけど。