2016-08-09

エスカレーターマナーの変遷と今後について

その昔、エスカレーターとは、てんでばらばら、左右好きな位置に立ち止まって利用するものだった。

で、みんなパーソナルスペースを確保したいものから、二列にきちんと整列して詰めて乗る、などということはなく、

左右ばらばらだったり、前の人とは一段開けて乗ったり、かなりムダにスペースを使った乗り方をしていたものだ。

関東圏で「急ぐ人のために右側を歩く」というマナーが定着していったのは、80年代半ばから90年代初頭、

ちょうど昭和末期から平成はじめのころだったのではないかと、個人的には記憶している。

これは欧米ではすでに当然とされている、きわめて合理的マナーであって、いまどき右側を空けないなんて、なんてマナーを知らない田舎者馬鹿野郎なんだふざけるな、

という雰囲気がいつの間にか醸成されていった用に思う。

実際、当時は、これはきわめて合理的マナーに見えた。

歩かない人は、きちっとつめて一列に整列して乗るようになったし、急ぐ人はスムーズに使えるようになったし。

今や、はてなで、エスカレーターを歩くような人間は、人でなし扱いされかねないようだが。



自分結構エスカレーターは歩くほうだ。

地下鉄新御茶ノ水JR御茶ノ水駅乗換えの、あの、妙に長いエスカレーターをじっと止まって乗っていられない程度には、せっかちなのである

歩きたければ階段を歩けといわれたって、そもそもエスカレーターしかなかったりする駅も多いし。

どこかで、「大江戸線某駅の4分かかるエスカレータを歩いたところで、所要時間3分30秒程度に縮まる程度の効果しかない(だから歩くのなんかムダ)」という

意見を見かけたが、なにをとんちんかんを言っているのか、と思った。

12.5%も効率化できるなんて、すばらしいことじゃないか

いや、その程度の効率化なんてどうでもいいという程度に、余裕のある生活を送っているというのは、一面うらやましくもあるが。



最近になって、エスカレーターの歩行に起因する事故が増えているのは、歩きスマホする馬鹿と、高齢者が増えたせいではないか個人的にはにらんでいるが、

それはともかく、このマナーが、別に法律的強制とか何かがあるわけでもないのに、これだけ定着してしまった現状と、

自分のような人間がいるという事実をかんがみるに、

「歩く人のために片側を空ける」「急ぐ人は歩いていい」というマナーを撲滅するには、

「一列の幅しかないエスカレーター」の普及を急ぐより他に無いと思うのだけれど、どうだろうか。

  • そのマナーを撲滅する必要はないと思うが、ただ左側に乗りたいがために長蛇の列をエスカレーターの前に作るのはバカだと思う。右側はガラ空き。 臨機応変に詰めてスループットを高...

  • お前こいつと同じように見られるからな。 ↓ http://nueq.exblog.jp/20276833/

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