2016-05-23

舛添要一に贈る傑作映画「殿、利息でござる」

中村義洋は本当にうまい監督だ。やっぱり見て損は無いぞ。

この映画、予告時点ではコメディをにおわせているのだが、実際はとても真面目な映画だった。

確かに阿部サダヲ主演と銘打っただけあってコメディ感も強いのだが、笑うよりも泣きが強いかもしれない。

ただしコメディと騙されて見たとしても、きっと満足感を得られるだろう。良いもん観たわ~、という気にさせてくれる。

群像劇なので、気になるキャストが居たなら是非見に行けばいい。

キャスティングからキャストの演技まで、本当に素晴らしい。ベテラン勢~今、映画界を背負ってる人たちまで。何故彼らがキャスティングされ続けてきたかよく分かる。メイン役者ほとんどが中村監督過去代表作に出ているし、本当にいいものを作りたいと監督が願った結果だろう。

抱腹絶倒コメディ風の予告にするなら、イケメンパラダイス時代劇風に予告を作っても良かったのではないか?サダヲか?サダヲが問題だったのか?このサダヲはイケメンだぞー!)

海外映画祭で上映される際についたのが「9人の侍(適当訳)」的なものだったので、そんな感じだと思って見たほうが予想は裏切られないだろう。(侍は1人しか出ない)

時代劇から興味が無いと敬遠しているのは勿体ない。

監督現代劇の人なので、むしろ時代劇ファンの方からすると物足りない部分もあるのかもしれないが、時代劇を見ない人にはとてもとっつきやすくなっている。

新たな時代劇の形、と言えるのだろう。(ただし『ちかえもん』のようなのは期待しないでくれ)

冒頭からくすくすと笑いが聞こえる劇場しかし上映終了後は、客席で立てずにすすり泣く人たちの姿が見えた。とにかく、そんな映画だ。

タイトル意味が知りたければ是非見てほしい。

なんとなく想像できるだろうが、舛添こそ見るべきだ。

決して立派とは言えず、私利私欲だってあるような実在の人物たちが、自分たちを律しようと立ち上がり、今の東北を作ったという実話。

間違いなく、今年の映画賞を取るんだろうな。

実在人物たちの想いが、現代の子孫たちに伝わった名作だ。

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