■http://anond.hatelabo.jp/20131228113535

「ロボットは人間に労働奉仕する存在であるという前提のもと、ロボットを家事手伝い女性で表現すると、家事手伝いの女性＝人間に労働奉仕する存在という連想が成立するのが嫌だってことだろう」

反論よろ。

特に反論する必要性を感じないが、2点。

1. 「嫌だって事だろう」と推測する基になったツイートが明示されていないので、想像である。
2. 「家事手伝い女性」＝「人間に労働奉仕する存在」という連想が成立することが、何を示すかが明示されていない。

まず、曖昧なままでなく、主張そのものの問題点を示す。

論理的な飛躍について

• 「全てのロボットは人間に労働奉仕する存在である」という前提を置く。
• 「人工知能学会の表紙のイラストが、家事手伝い女性を表現している」という仮定を置く。

この前提から、以下は導くことが出来る。

• A「ロボット」は、B「人間に奉仕する存在」である。
• C「人工知能学会の表紙イラスト」は、A「ロボット」である。
• よって、C「人工知能学会の表紙イラスト」は、B「人間に奉仕する存在」である。

これは、C⊆A⊆Bが成り立つからである。（Bの部分集合がAであり、Aの部分集合がCである）

しかし、「ロボットを家事手伝い女性で表現すると、家事手伝いの女性＝人間に労働奉仕する存在という連想が成立」するとは、直接には言えない。

• C「人工知能学会の表紙イラスト」は、D「家事手伝い女性」である。
• C「人工知能学会の表紙イラスト」は、B「人間に奉仕する存在」である。
• よって、D「家事手伝い女性」は、B「人間に奉仕する存在」である、とは言えない。

これは、以下のように置き換えると理解しやすい。

• C'「私の母」は、D「家事手伝い女性」である。
• C'「私の母」は、B'「背が高い女性」である。
• よって、D「家事手伝い女性」は、B'「背が高い女性」である、とは言えない。

これは、概念に含まれているか含まれていないかが不明確なために生じる誤謬だ。

（詳しくは、「Fallacy of the undistributed middle」で調べてみると良いと思う）

推測基のツイートや「嫌」という事の提示がない

「嫌」ということが、「性差別である」とするのであれば、先ほどの誤謬を説明し、性差別ではないと言うことは出来る。

しかし、「いやそうじゃない、好悪の問題だ」と主張するかも知れない。

こういった、「主張を明確にしない」事に対しては、説明が出来ない。（説明しても、そうでは無いと否定される）

補足

書いていて途中で気がついたが、以下のブコメのコピーのようだ。

unakowa

論破出来てないだろ。 ロボットは人間に労働奉仕する存在であるという前提のもと、ロボットを家事手伝い女性で表現すると、家事手伝いの女性＝人間に労働奉仕する存在という連想が成立するのが嫌だってことだろうに

論破する（相手の主張が誤っていることを示す）つもりではなかったため、釈明しておきたい。

前提を推測すれば主張そのものに妥当性はあるが、指摘の手法が好ましくない（前提を明示しない、攻撃的性差別的な言葉を含む）と提示したつもりだった。

元々自分の理解の整理の為に書いたつもりだったので、これから他のブコメも読んで確認してみたい。

Permalink | 記事への反応(0) | 15:40

ツイートシェア