2013-06-26

1時間10分の遅れと夕食をとる権利

徹夜タクシー帰りの毎日

会社を辞める決意をしたとき、大変な仕事アサインされていた。

システムデータ移行がまったくスケジュール通りに進まず、本番データ移行作業で多くの問題が発覚したからだ。

あの頃は帰れなかった。休めなかった。寝られなかった。

毎日徹夜タクシー帰り(2時〜3時に帰宅開始)。それほど忙しかった。

わたしもそれなりにこの業界仕事をしてきた身。

帰れない・休めない・寝られない このくらいは耐えて炎上案件をこなしてきた。

今度も今までと同じように乗り切ろうと思っていた。

「既に1時間10分遅れている」

しかし食事をとるなと言われたのは初めてだ。

あれは21時くらいだっただろうか、依然として終わらないデータ移行作業に今日徹夜覚悟し、一度夕食をとってこようと席を立った。

そのときボスに呼び止められたのだ。

「どこに行くんですか?」

「夕食をとってきます。」

「えっ!?これから行くんですか?」

バッチ処理は走らせたから良いでしょう。」

「でも途中でエラーになったらどうするんですか?」

「すぐに戻ってきますよ。」

もう、こんな会話をするのが嫌でたまらなかった。

嫌だったが、このときは辞めたいなんて別に思っていなかった。

問題は最後に言われた言葉だった。

「…既に1時間10分遅れているという事実を踏まえて出て行って下さいね。」

ショックだった。

この人はこんなことを言う人ではないと思っていたけれど、状況が変わればわからないものだと学んだ。

自分の中で「プチン」という音がした。

わたしはこのとき会社を辞めようと決意した。

  • 1時間10分だろうが1日と1時間だろうが、 実は私の人生とこれっぽちも関係ない件な事が多いんだよな。 なーにムキになっちゃってんの?って。 やめちまえば仕事なんてきれいさっぱりさ...

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