今回の福島原子力発電所の事故を受けて、「(今回の地震と同規模の)地震の際に安全を担保できない原子力発電所は遅かれ早かれ廃止されるべきだ」という意見が増えている。
じゃ、「(今回の地震と同規模の)津波の際に安全を担保できない堤防は遅かれ早かれ補強工事されるべきだ」って意見はなぜでないのだろう?
個人的には、今回の災害は1000年に一度程度の極めて稀な災害なようだから、これを基準に今後の安全指針にしてはいけないと思う。今回の地震に耐えられるようなインフラを構築するのに、いったいどれくらいのコストがかかるのか想像もつかないからだ。
多くの人はそれも暗黙のうちにわかっているから、堤防工事の大々的実施を口にしていないのだろう。そんな堤防を作ってしまえば自然環境も取り返しがつかないほどに破壊されるだろうしね。
だが、原子力発電所は「なくしてしまえばいい」といわれる。人が死んでいる堤防の能力不足はさほど大きく取り上げられないのに、まだ死人が出ていない原子力発電所の放射能漏れを糾弾する声ばかりが聞こえてくる。
亡くなられた東北地方の方々より、数十年後に自分や家族ががんにかかる可能性がほんのわずかにあがる「かもしれない」ことのほうが大事なら何も言わないけれど。少なくとも喫煙者にそれを言う資格はないよ。俺は喫煙者だからそんなことは言えない。
津波の規模とパワーが人間が太刀打ちできるスケールじゃないからじゃないの。 もし、太刀打ちしようと思うなら、海が見えないほどに要塞のような無骨な壁の中に街を作らないとだめ...
今回の原発問題が取り上げられた回の朝まで生テレビで、片山さつき氏が「(今回の地震と同規模の)津波の際に安全を担保できない堤防は遅かれ早かれ補強工事されるべきだ」に近い...