2011-01-14

webデザイナー仕事

私はwebデザイナーをやっている。制作会社に在籍していて、独身の女で、今年で4年目になる。

webデザイナーはちょっと頑張ればできる仕事だと思われている気がする。

ずっともやもやしていたので、そのことについてちょっと書いてまとめてみたい

私の会社は人の募集をわりとずっとしていて、ちょくちょく選考をしている…みたい。私はたま書類選考面接担当するぐらいなので、全部は分からないけど。

しかも私は「お前の勉強にもなるから」という感じで担当させてもらってるような感じなので、特にスキルレスな人に当たってるのかもしれない。)

そうやっている中で、応募してくる人のレベルと、こちらの望んでいるレベルのギャップが大きいということにすごく戸惑っている。

経験+職業訓練+ポートフォリオはありません、これが結構いる。

ポートフォリオったってあなた職業訓練に行ったのならそこで課題とかあるでしょう。せめてそれ持ってきたら?ないなら作ったら?イチから作れないならレンタルブログカスタマイズでもいいから、ないよりはましだよ、ていうか頼むよ。

(今ふと思ったけど、営業とか事務ってそういうの全くない中で選考すんだよなー…すごいな…)

作品です、と持ってくる人も、ポートフォリオの作り方にも一工夫しようとか思わないのだろうか。印刷してファイリングしてくるならフォント意識しなよ。

こんなアイデアスキルを持っているということをアピールしたい、どうやったら印象に残るだろうと思う人に、彼らが勝てるわけがない。

他のwebデザイナー年収や忙しさ、勤務環境を知りたくて、質問サイトなんかを色々見ていた時期がある。それこそ知恵袋から、個人のブログ2ちゃんまで色々見た。

知恵袋たいなところでは、検索をかけてみたら「webデザイナーになりたいです」という質問がヒットするわするわ。うんざりした

あんまり出てくるからwebデザイナーってそんな簡単じゃないんだけど…」という気持ちのやり場に困った。

1枚画像を作るのがwebデザイナー、と思う人もいると思うけど、今の職場での私の仕事では、一番長スパンで関わるものの流れはこんな感じ。

お客さんとの打ち合わせに同行→営業と打ち合わせ→レイアウトを起こす(漫画でいうとネーム)→営業と打ち合わせ→トップページデザインを起こす。→営業と打ち合わせ。私はflashができないので、flashが入る場合は別の担当に入ってもらってその人も交えて。→お客さんからOKが出たらトップページコーディング。→トップページSEO対策をしつつ各ページのコーディングをしつつ、ページごとに必要な写真加工とパーツ制作メールフォームなんかの簡単なプログラムもここで入れることが多い。→ブラウザチェックと営業の確認。ブラウザIE(6/7/8)、火狐win/mac)、Safariwin/mac)、chromewin/mac)。微調整を行う。→お客さんのOKが出たら納品。納品前に確認事項があったりCMSの使い方のレクチャーたいなのが必要ならお客さんに教えてから

大規模なサイトなら画像面のデザインが2人、コーディングが3人、flashが1人…みたいなこともあるので、リーダーになったら各人への指示なんかもある。SEO対策を担当する場合なら納品後も関係は続く。報告書まとめたり提案出したりといった。

どう、大変でしょ、みたいになってしまった気がする。ごめんなさい。

で、どの行程を担当しても、全行程を理解していなければかなり全体効率が落ちるし、他の担当や営業、お客さんにまで迷惑がかかることがある。コーディングのことを全く考えてないサイトデザインコーディングが圧迫されたり、SEOのことを分かっていないコーディングのために後から修正したり。半端にカスタマイズしてプログラム暴走したしたこともある(さすがにこれはひやっとした)。

つの職業であることは変わらないのに、デザインというセンス要素が過剰に注目されてしまっている。皆そこに憧れている気がする。webデザイナー、なんて名前きらびやかすぎるのかもしれない。地道な地道なパーツデザインコーディング市場分析が仕事に占める割合は高いのだから、単調な部分も多いのに。

センスが生きる場所のサイトデザインだって1回では終わらない、ずっとアイデアを出し続けることが求められるから、ある種の単調さは生まれる。時には1案件に何案もデザインを出すことすらある。どうしょうもないセンスだと思うお客さんの希望に沿ったデザインを出すこともある。

話はちょっと変わって、私が関わった営業の中にはデザイナーをすごく見下している人がいたけど(ちょろく見ているというか)、なりたい、と思う人でさえそうなのだから、なりたいと思わない人には余計簡単そうに見えるのだろうか。

無知なのにやれるやれないの判断を下すなと言いたい

営業は本当に大変だと思う。

サイト制作経験のない営業もいて、そういう人は本当に苦労しているし、逆にデザイナー上がりの営業は「自分だったらこうする」という主張が出るからそこで苦労がある。「ホームページってそこまで興味ないんだよね」と言いながらわがままな注文や後出しの要望が多いお客さんもいるし、お客さんのホームに行って戦うのは彼らだ。

からがっちり支えたいと基本的には思っているけど、楽な仕事なんだからいいよな、と言われると腹が立つし、それぐらいちょちょっとやってよー、適当でいいからと不必要なデザイン案の数を求められると踏みにじられているように感じる。

単発でそういうことがあっても、人間そういうことはあるから抑えるけど(営業てめえこんな手間かかるものをこんなに安く取ってくんじゃねえよ、分かってないやつは死ね!と思うことはあるし)、基本姿勢が「デザイナーは営業の言う通りやってたらいい」の無知な営業に対する怒りは地道にたまる

かなり時間をかけてここまで書いた。考えながら書いたので、きれいに自分の中で結論が出た。

俗なことだけど「こっちのことも認めてくれ」に尽きるな。

webデザイナーじゃなくても同じだなあ。

営業は営業でこっちに対して言いたいことがあるだろうし、その言いたいことはデザイナー想像もつかないことだったりするのだろう。

ただ、互いに互いのやっていることを逐一知らせあうような時間はとてもないし、実際にその職につかないと分からないことこそが軋轢の原因にもなる。

もっと寛容にならないといけないな、私。


さて…。

吐き出しになってしまったので、webデザイナー面白いところも書くことにしよう。

いいデザインができて評価されるともちろんそりゃ嬉しいんだけど、それは分かりやすいので省略しよう。

私は表を作ったり説明文をコーディングしたり、Q&Aを作ったり、「サービスの流れ」みたいなページを作るのがとても好きだ。フッターにあるテキストリンクや、パンくずリストを作るのも好き。問い合わせフォームや、WPなんかのモジュールカスタマイズも好き。あとキャンペーンバナーとかボタン楽しい

そういう部分は、分かりにくいとお客さん(サイトを訪問した人)を逃がしてしまからやりがいがある。

逆によくできていれば、サイト全体のイメージをかちっと上げてくれるし、メンテもしやすい→サイト継続しやすい。ってこれはこっちの都合だけど。

分かりにくいサービスや、説明しておくことが多い商品のことをお客さんにきっちり聞いて、まとめあげるのは快感に近い。

そういうものって「あって当たり前」みたいなとこがあるから、気を配って作っても気づかれないことが多いのだけれど、でもやっぱりサイトを見る人を左右するのはそういうちょっとした部分の累積だと思う(なので営業が「こういう表はお客さんに好印象でいい」「このお買い物の流れ、他のお客さんにもお勧めした」なんて言ってくれたりしたらすごく嬉しい)。

内容が本当にきちんと練られているサイトユーザビリティがきちんとできているサイトってまだまだない(あるようでない)。新しく次々に出てくる技術はいっぱいあるけど、そういうのも大事だけど、でも内容がちゃんと伝わってなかったら無意味だ。サイトに書いてあるこれってどういうことですか?どうやって買い物したらいいんですか?とかい電話かかってきたりしたサイト作る方がデメリットがある。

デザインのこととか、最新の何か(今ならhtml5とか)を使ったりすることばかりに集中していたらいけない。それこそ「webデザインのことしかからない人間がうるさい」ということになる。営業的な考え方も必要だし、一般のお客さん的な考え方も必要。

全行程に対する理解の度合いでできる仕事が変わるっていうのは、本当にどこにいても同じなんだと思う。

支離滅裂になってきたので、終わる。

  • 俺プログラマー(Webとは関係ないけど)だけど、デザイナーって凄いなぁってずっと思ってたよ。 Webサイトにウンザリさせられることが多いから、元増田みたいな人には頑張ってほしい...

  • あなたがこれまで頑張ってきたことはわかる。でもちょっとだけ落ち着いて、その頑張りがどこに向かっていたのか考えてみて欲しい。 未経験で応募してきた人に対して憤りを感じてる...

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