はてなキーワード: ちくしょうとは
😿「ちくしょう!転生だ!!」
コンビニとはある種公共の場であり、エロ本が置かれているのではゾーニングが出来ていないのだと。
このままゾーニングの波が広がれば増田にまで波及し、風俗増田も追い出されてしまうかもしれない。
でも、そんなことしちゃ駄目だ。
わかるだろ?
俺たちが増田で聞きたいのは、そういう話なんだよ。
パチンコでぼろ負けして居酒屋の焼き鳥をくちゃくちゃ鳴らして食べながら貧乏揺すりして、シャッター商店街の路地にある飲み屋横丁の一角の隅の席でちびちび酒を啜りながらその赤ら顔で「ちくしょう」って小声で言い続けている老年の男がつい酔った勢いで口を滑らせて話してしまうような、そんな話を聞きたいんだ。
ボーはおそれているを見た
本当ははてな匿名ダイアリーに書こうと思ったのだが、初の試みすぎてどこからいけば入力ホームに飛べるのかも分からなかったので、こうして一旦自分のエディタに向かって書く。ちくしょうめ。
お前たちがこれを見ているのなら、どうにかうまいこと投稿できたんだろう。
あのミッドサマーを作った、嫌な人間関係を描くことでお馴染みの男アリ・アスターの作品だ。
彼の妙に女側の鬱憤描写に自信がありそうな感じは、まあきっと他の人が論じることだろう。
以下は、ボーと同じく母子関係に問題のある増田がどのようにボーと旅をしたかの備忘録である。
物語は、ボーが母親の誕生日パーティをドタキャンしたことから始まる。
ボーはいつも恐れていた、母親の機嫌を損ねることを。傷つけることを。
わかるぞ、ボー。
女手一つで息子を育てるというのは、どんなに大変なことか。
大人になればなるほど、それが途方もない献身の末にあったことが身に染みるようになる。
そんな彼女の気持ちを裏切るのは、いつも最悪な気分になった(これは増田の話)
それにボーは、母親の経済的援助の元にある(はっきり書かれてはいないが、増田はボーのカードは母親名義のものだと推測している)
就職先とか全部潰されてきたりしたのだろう。
アパートで鍵を奪われたりしたのは、なんだったんだろうな。
母親は誕生日パーティのドタキャンを受ける前から、ボーに試練を与えるつもりだったのか。
それとも、母親の一味の中にボーに害意を持つ者が個別にいたのだろうか。
あるいは、「お前はこれで終わりだ(うろ覚え)」と語りかけてきた男は、ボー自身の破滅願望だったのか?
ともかくここからボーの辛い旅が始まる。
家にたどり着くまでのやつは割愛しよう。
あれはほとんど昔話で言う「三回正しい行動をしたものだけが生き残れる」みたいなお約束パートに見えた。
その中でも、医者の妻や森の痩せた男など、ボーに同情的な人々は少し居た。
彼らはどんな気持ちであの寸劇をやっていたのだろうか。
あの医者の家の娘、その気の毒さ。
突然やってきたボロボロの中年男性に、居場所を奪われるのは苦しかっただろう。
もしかしてあのペンキを急に飲んだのは、ボー母からの内密な指令だったのかもしれない。
例えば誰も逆らいようのないボー母から「ボーと恋人関係になれ」などと命令されたなら(もちろんもし従ったところで、きっとボー母は彼女を始末しただろう。ボーにセックス禁止の呪いをかけていたわけだし。つまり、彼女が本気でボーを誘ってボーがそれをちゃんと断るところを見たかった。試したのだ)、あのヤケクソも理解できる。
ティーンエイジャーがそんなことを強いられれば、死にたくなったって仕方がない。
(追記:最初の推測は上の通りだが、よく考えて「ボーを本当の息子として扱え」が命令だったのかも)
個人的な推測をさらに進めるなら、ボーの母は彼を裁くに足る証拠を集めたかったのだろう。だから彼が罪を犯すチャンスをたくさん与えた。
そういえばボーの居住地区の治安が終わってるのも、母の采配なのだろう。
彼女はボーが自分を愛していないことを、確認したかったのかもしれない。
ペンキ自殺をきっかけに、ボーは次のステージへと追い立てられる。
舞台の筋を書いたのは母親だろうから、母の愛(鎖)を断ち切ったところで幸せにはなれないという話だったのだろうか。
結構序盤からボーの妄想劇場っぽかったから、あれは単に彼の内心の探索だった説の方が強そうだが。
そういうお母さんの話(舞台)を途中から流すようなところが、母をイライラさせていた可能性はある。でもあのお母さんイライラ範囲デカいからな…。
セレモニーが終わってみんな帰った後っぽかったのは、フェイクだったからだろう。元々死んでない葬式なうえ、目的はボーのリアクションを確かめることだ。
弔問客がいっぱいいたってノイズになるばかり。
クルーズで出会ったあの子(たぶんボー母がセックスに至る前に追い出した)が、葬式に現れる。
彼女はボーと可及的速やかにベッドインするし、死んだ母親のアクセサリーとかもいじくり回す。
絶対このタイプの女、ボー母は嫌いだもんな。明らかに遺産目当てだし。
あのおっかない母親が死んだ今、ボー一人を籠絡するのは楽勝だと思って現れたのだろう。
でもこういう金目当て女に易々とハマるのは、ボー母の責任だ思う。
お前がボーに恋愛(セックス)を禁じて、免疫を得るチャンスを与えなかったから……
そしてボーは母親に言外にしかし固く禁じられていた射精を、彼女の中で果たした。
ボーが母親に決定的な不信感を覚えた瞬間だと思う。
あの外観を与えたのはボー母であるし、自分の中で射精した瞬間死んだみたいなエピソードもそれっぽい。
ボーを宿したあの瞬間までで夫の物語を止めて仕舞えば、美しい話で終われる。
隙を見せたお前が悪いので自分語りをするが、私も過去に浮気をされたことがあり、ボー母のこの気持ちはよくわかる。
ある一瞬以降の「あいつ」を死んだことにしてしまえれば、どんなによかっただろうか。
ここに関しては、ボー母は自分のやりたいようになったことだろうから、少し羨ましくもある。
アリ・アスター監督は女のこう言う感傷部分への理解が異様に深い。
私も無限の金があったなら、昔の男のことは好きなだけボロボロにした上に殺したと思う。
なんでもできるが故に、諦められない。
彼女にとってどうしようもできないのは、人の心だ。
父親の心も、ボーの心も彼女は全く思い通りにできなかったのだろう。
一度、彼女の側に立ってみてボーを見る。
多分父親に似ていたのだろう。
今度こそ自分を一心に愛する男に育てようと心を砕いたのに、ボーは何度でも「私」を裏切る。
男友達と一緒に自分を貶め、自分以外の若く美しい女と寝ようとする。
自分に愛しているという口で、カウンセラーには不満や憎しみを言い募る(聞いてる母が悪いのだが)。
愛しても愛しても(少なくともそのように認識していても)、男は決して満足のいく愛を返してくれはしない。
可愛さ余って憎さ100倍ということわざが向こうにもあるのかは分からないが、そんな心境だったろう。
父と息子を混同するの、やめた方がいいよ。
「私」をとうとう完全に裏切った「あなた」なら、安心して殺せるから。
正直言って母の父への憎しみはわかるものの、「子供」としての増田はボーと共にある。
経済的援助を受けていたやましさ。
日記帳を覗かれていたおぞましさ。
母を拒否した時の、たとえようもない罪悪感。
他にも色々あるが、ボーにシンパシーを受けるのはこの辺の過去があるからだ。
私の母は経済的援助についてはもちろん恩を感じるべきだというし、
日記帳に関しては母の愛だったのだから、私が許すべきだと主張する。
そして彼女の様々な誘いを拒否すると、哀れっぽく嘆いて見せるのだった。
これは、このタイプの母を持つ人間にしか分からない強制力だろう。
特にお前が母親に「自分はあなたの死を悲しんでた、超泣いたし」みたいな言い訳してるとこすごい分かったぞ。
自分でも嘘なことはわかってるんだけど、悲しめない自分に罪悪感もすごいしそれが母にバレた日にはすごいことになるから、とりあえず口先だけで母親想いをやるんだよな。
昔は金と罪悪感のコンボで割とコントロールされていたものの、最近すっかり距離を取るようになった。
物理的に距離を開けたのもあるし、一念発起して母に直接様々なわだかまりを伝えたからもある。
まあ全然分かってはもらえなかったのだが、幸いにして私の母には100人の狂った部下はいないし、経済的自立も今のところ果たせている。
このままボートには乗らず、本物の葬式でしか近づかないつもりだ。
ボーよ、お前には全然選択しなかったと思うけど、こういうオチもあったよ。
映画自体は徹底的にバッドエンドだったし、スタッフロール中にも転覆したボートを延々映し続けて終わる最悪さだったが、その後のことは私が勝手に想像してもいいだろう。
ボーはあの後、きっとボートの中にあった空気で助かって、うまいこと脱出できた。
観客席のみんながはけた後、最後に残った私のところにボロボロで泳ぎついて、私は「よく頑張ったなあ」ってボーの手を掴んで引き上げる。
そのあとは小汚いボーを連れてその辺でホットドッグとか買って齧って、公園で「いやお母さんやばいね」みたいな話をして、話も尽きたし寒いから私は普通に家に帰る。
ボーはお母さんの手から逃げることはできないだろうけど、まあなんとかトボトボ暮らしてお母さんが死んだら、遺産とかもらって急に派手な暮らししたらいいよ。頑張ってお母さんより長生きしな。
人より苦しい時間は多かったかもだけど、もしかすると本当にもしかすると、その苦労に見合った価値のある時間がいつかくるかもしれない。
そういうのって、生き残ってみなきゃわかんないから。
ボー、恐れるな。
私もついてるし、意外と似たような境遇のやついっぱいいるからさ。
な、しぶとく行こう。
昨日は負け戦だった。
人間50も近くなると、新しいビニール袋が引っ付いているのを指ではがせない。
うおおおって擦ってもただ滑るだけ。指紋の凹凸も意味をなさない。
そう。ケラチンが分泌されてねえ。
そんな人向けに、スーパーには置いてあるよな。
指に水をつけるスポンジ。
でもなぁ、あれ。俺は知ってるんだ。
ジジイババアが普段の癖で指を舐めた後、何故かスポンジに指を突っ込みやがる。
指を舐めたならその唾を使えよ!って突っ込みたいが、俺も近々通る道だ。
じゃあお前も指をペロッと舐めればいいじゃねえかって思ったよな?
まだあと10年早ぇ。今やったら負けなんだよ。
だが、ジジイとババアの唾液入りスポンジに指を突っ込むのも負けだ。
昨日はどうしようもなくて、後ろに並んでいる人の視線にも負け、つっこんださ。スポンジによ。
俺の人生こんなもんだ。負けてばかり。
そいつも最初、ビニールが滑ってたんだけど、さり気なくスゴイ技を決めやがった。
どうしたと思う?
そいつ、油っぽい鼻を親指と人差指で、本当にさり気なく「ちょっと気になったので触りました」
みたいな顔をして触りやがった。
その後、むけたね。つるんと。
かっいいぜおまえ。ちくしょう。
俺も真似したさ。
引き分けくらいの日だったということにしてやってもいい。
福沢諭吉は真面目なフェミニストだから大酒飲みではあったが全く女遊びはしなかった
諭吉は1歳で父親を亡くし、金は藩が出してくれたが母親が1人で苦労して5人兄弟を育ててくれたのがフェミになった一因だろう
キリスト教は女性蔑視の教えを含むからと否定しているが、キリスト教国に見られる一夫一妻は理想であるという
彼は「一夫一婦・偕老同穴(かいろうどうけつ)」と唱え、妾を持たず夫妻は一対となって生涯共にいるべきだと主張した
明治維新後は一時期より妾を持つことがブームとなり、妾を持つ=古い慣習、ではなく「自由恋愛、むしろリベラル」な雰囲気さえあったが逆らっていた
蓄妾(ちくしょう)届けという響きがやばい制度などにも反対表明していた
当時は妻のことは名前で呼び捨てするのが普通だったが「お錦(きん)さん」とさん付けだった
本人の性格もあったかもしれないが、お錦さんの家の方が金持ちでありいわゆる下方婚してくれたので頭が上がらなかった説も
諭吉はフグが好きだったけどお錦さんがフグ毒で死ぬかも知れねえだろと禁じたから食わなくなったとか
それでもお錦さんの方が10歳ぐらい若いし(実質16歳で結婚したことになる)、当時の当たり前のこととしてお錦さんは諭吉を玄関まで送迎したりしていたが、
諭吉はフェミなので外出など1人でできるからそんなことやらんでよいと止めさせたという
夫妻の間には子供が9人
9人もいたらスケベではあるかもしれない
育児にかなり熱心であり、毎日9人に別の小話を書きしたためて読ませた
久しぶりに食事でも行かないか。そう提案してきたのは向こうからだった。
あまり乗り気ではなかったが、なんでもご馳走してくれるそうだ。
こちらとしても久しぶりに会って昔話に花を咲かせるのも悪くない。
そう思い、提案に乗ることにした。場所は麻布の高級レストラン。
入り口にはボーイが立ち、俺が話しかけるとギョッとした表情を見せたものの、増田のことを告げると笑みを戻して頷いた。
中へと通されると式場のようなテーブルが並び、蠟燭の柔らかい光が薄暗くぼんやりと輝いていた。
席まで案内される最中、数多の目が俺の方に向いているのを感じた。それでも出来るだけ気にしないようにした。
席に着くと既に増田は居て「よお、久しぶり」と声をかけてくる。
思わず俺も相好を崩して笑い、「ぼちぼちだよ」と答えながら席に着いた。
増田とは学生時代からの親友で、しかしこうして会うのは数年ぶりだった。
増田は今では家庭を築き、やり手のビジネスマンとしてそれなりの社会的地位があると人伝えに聞いていた。
彼はブランド物らしき紺のスーツに身を包み、縁の太い黒枠の眼鏡をかけていた。
昔はずっとコンタクトだったはずだ。
ボーイが俺に声をかけ、言われるがままにコートを脱ぐと乱雑に畳み、色褪せ玉虫色となったコートを手渡した。ボーイは終始、笑顔だった。
再び増田に目を向けると卓上で手を組み、重々しく口を開いた。
「お前、彼女は居るのか?」
いない、と俺は言った。
増田は深い嘆息を吐き、それから顔を上げると俺のことをじっと見つめてくる。
「俺たちもう四十だぞ?そろそろ落ち着いたっていい頃だろ?仕事だって、定職についてないっていうじゃないか」
「…そういうお前はどうなんだ」
「俺か?俺は今、妻も子供もいて、仕事だって順調で、身に余るくらいに幸せだよ」
「ああ。それで十分幸せだ」
学生の頃、共に理想を追い求めていたあの志の高い姿は何だったのか?
俺は文学で、増田は芸術で食って行こうと、そう約束したじゃないか。
そうした思いを、気付けば口にしていた。
増田は寂しそうな表情を見せた。目を逸らし、暗闇を眺めていた。
「いい加減大人になれよ」
声はエコーがかって聞こえた。
ああ、終わったんだ…そう思うと悲しみが…いや、怒りが勝っていた。
これは裏切りだ。憤慨して立ち上がる俺を増田は止めず、財布から札を取り出すと俺に差し出してくる。
見ると一万円だった。
馬鹿にするのも大概にしろよ。一万円をふんだくるとくしゃくしゃに握り潰し、投げ返した。
周りがざわつきはじめる。ボーイが寄って来る。落ち着けよ、と増田が声をかけてくる。
居た堪れなくなり、トイレへと向かった。
高級レストランはトイレも高級で、汚れ一つなく真っ白いタイルに囲まれCubeの世界観のようだった。
よく見るとシミが辺りにあり、頬は弛みかけ、ほうれい線が目立ち始めていた。
テーブルに戻ると席に着くことはなく、ボーイを呼びつけコートを返してもらった。
着ながら増田に「じゃあな、お幸せに」と声をかけると増田はじっとうつむき、何も言わなかった。
ただ最後に「おまえは馬鹿だよ」と小声でつぶやくのが聞こえた。
それから店を出て少し歩くと夜風が身に沁み、凍えてポケットに手を入れると違和感があった。
何だ?と違和感の正体を掴んで見ると、くしゃくしゃになった一万円だった。
あのときの一万だ。増田がコートのポケットにねじ込んだのだろう。
あいつは昔から優しい奴だった。だがその憐憫は、俺をより哀れにした。
こんなもの…!と俺は丸まった一万円を投げ捨てようとして、直前で留まった。
くしゃくしゃの一万円を広げ、皺だらけになった一万円を目にして、自然と涙が溜まった。
俺は間違っていないはずだ。それなのにこの気持ちは何だ?
「実のところ、私はとうに覚悟を決めているのだ。女だてらに家を飛び出して兵士に志願したときからな。……なに、気にすることはない。これは戦場ではよくある作戦なのだ。放っておけばゴキブリのように増える下等民族の女を犯すことで二度と産めない心身にしてやる。ボランティアなんだ。私もよく部下たちに指示したものだ。最初は彼らも皆、故郷の恋人に顔向けできないだとかこんなことは神聖な軍のやることではないだとかたわごとをわめいて泣くのだがな」
薄暗い取調室で、窓からの光を浴びた彼女の金髪だけが白く浮かび上がっていた。
女は敵国の捕虜。しかし捕らえられた彼女は生きて捕まったときに屈辱の表情を浮かべた以外、至って冷静だ。
女は自軍での女性捕虜に対するとんでもない扱いを暴露した上で、挑発的に口角を上げる。
「というわけで覚悟はできている。どうだ、やらんのか?」
女の態度に、これを捕らえてきた血気盛んな若い兵士たちからたまらず上擦った声が上がった。
「く……っ殺せ! この女を殺せ!」
「やらないよ。お前の罪は法廷で裁かれるーーお前の国と違って」
そしてかがみこみ、女と目線を合わせた。
「それが文明国というものだ。捕虜を現場の兵士が私的な腹いせで裁く、それもフェイクニュースでゲリラに仕立て上げた一般人をーーそんな貴様らのやり口に我らの人口は半減し、ついに耐えかねて武器を取った。おとなしく降伏してもゲリラとして殺されるなら本当に一矢報いてやる。そうして我々は貴様がゲリラだゴキブリだというものになった。挑発しても無駄だぞ。どうせ貴様は自分の体すら、我々が野蛮だというプロパガンダに利用するのだろう。貴様は国際法できっちりと裁く。恥を知れ」
それを聞いた女は、ふふ、ふふふ、と肩を揺らして笑い出す。
「何も知らされてないんだな、可哀想に。君たちの味方だって同じだ。私と同じことをしているよ。実のところ、学のない私は君たちの軍からよく学んだことを繰り返しているにすぎないのだ。ーー私の母はおとなしくしていれば娘には手を出さないという約束を破られて初めて抵抗し君たちの味方の銃で蜂の巣にされた。上の姉は拉致されて行方知れず、助かったのは目と四肢を潰された下の姉と、ちょうど買い物に出ていてすべてが終わった後に帰ってきた私だけだった。その姉も今頃生きてはいないだろうな。助けるべき家族を見捨てて、復讐に駆られた私はその脚で兵士に志願した。私の罪だ。私が姉を殺した」
「なに、同情することはない。これはさっきも言った通りよくある手段なんだ。君たちにもそんな過去のひとつくらいあるのだろう。例えばーーそこの新兵。そう、君だ、顔を真っ赤にして震えているお前のことだ。さしずめお前の家族も同じことをされたのだろう? だって私が初めて殲滅した村の子がゴキブリのように生き残っていたら、ちょうどお前くらいの年だ」
若い兵士は戦犯の顔を見つめ、何かを思い出したように悲鳴をあげた。たちまち少年は上官に引きずられて外に出されていく。
尋問官が額に汗を浮かべながら言った。
「ひとつだけ訊きたい。なぜ自分も同じ目に遭いながら犯し掠奪し、幼児に至るまで殺戮し、しかもその跡を灰燼と帰すまで焼き払うような真似ができる?」
女は光のような金色の髪を揺らして首を傾げ、あどけない顔で笑う。
「私のような子を二度と出さないために」
おらぁあああああああ!!!
…ふぅ。少しだけスッキリした。
事の次第は数日前。
料理教室で「味付けのさしすせその”せ”って何だと思いますか?」と先生が問題を出したことだった。
不意に当てられた私は驚き、咄嗟に「背あぶらですか?」と答えた。
すると先生は吹き出し、周りからもクスクスという声が漏れ出て聞こえた。
私は顔を真っ赤にして思わず俯いた。
身体も震えていた。
ちくしょう。なんだよせいゆって。しょうゆじゃねーじゃねえか。ひっかけ過ぎる。
思い出すだけで腹が立ってくる。
ちくしょう。ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
どいつもこいつも私のことを馬鹿にしやがって…