部屋はそんな空気に満たされていた。
昭和時代の空間。
酒も飲まない煙草も嗜まない。
僕のような人からするとその部屋は昭和の塊のような気がした。
驚いたことにブラウン管テレビまである。
ただ使用はしていなかったようだ。
部屋のゴミ山の下に埋もれている。
もちろんテレビがなくては始まらない人だったからインチの小さな液晶テレビが枕元から遠くない位置に置かれていた。
試しにつけてみるとやはりボリュームは最大に近くて僕なら耳が潰れそうになるほど不快だ。
……。
彼らしい死に場所だったと思う。
幸せだったのか不幸せだったのかは知らないけれど、自業は自得なんだから仕方がない。
それはお互い様だ。
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