それなら楽勝じゃね?
その日、コーヒーを作るのに完全に失敗したせいで泥水のような味になった。
「ここまで泥水っぽいコーヒーは逆に凄いな」と感動しながら飲んでいうちにカップ一杯分を飲み切ってしまった。
そういえば作り方は覚えてない。
教訓とかあったほうがそれっぽいか。
まあええわ。
これでとりあえず俺は一作書き上げたわけだが、果たして俺が他の誰かと比べて「小説家になるのに大きく近づいた」と言えるのか?
俺は微塵もそうは思わないが。
つうか漫画なんて誰もがノートの隅っこにちょびっと描いたことあるだろ。
あれを一作カウントすれば誰もが何作も書き上げたことがあることになるが?
「一作書き上げる」の基準ってなんなんだろうな。
まずそこが分からないと話にならん。
「漫画賞の募集要項を満たせること」が条件なら、まあ分かるが。
俺も小説大賞の募集要項を満たす長さなんて中身のない小話でよかろうが書き上げられる気がしねえわ。
途中でぜってー飽きる。
17字の宇宙という日本の俳句、それすら忘れたかね。
なぜそれを 俳句にせずに 書き込むの?