カネを持ってなさそうでもないけど、なんだかヨレヨレな服を着て、もはや初夏日和だというのに不要な厚着して、
顔には何の表情もなく、誰とも視線を合わせず、息をひそめるようにノソノソと人ごみをかき分けてどこかへ向かってる。
長期休暇を楽しもうにもそれを一緒に過ごす相手がいなくて、でも引きこもりを決め込むには惜しい気がして外へ出るも、異質感が際立った存在になってしまっている気がする。
最近は一人者への尊厳を重んじようとする優しい考え方が増えつつあるけど、そんなの意味なくて、一言で表すと”悲惨”だよあれは。
中年くらいになると、年老いた親と自分の配偶者とその間にできた子供全員を引き連れて行動してるはず。せざるを得なくなる。
それが何も、無い。