AIの描く絵は美しく、独創的だった。
AIに描かせたS氏の絵が特別評価されるようなことも当然なかった。
あくる日。
S氏は友人であり科学者のF氏に呼び出され、自宅へと向かった。
するとF氏はタイムマシンを開発したのだと言う。
試しに10年前へ飛ぶというので、S氏も同行することにした。
S氏はこっそりUSBを所持し、そこにはAIに描かせた絵をたっぷり保存していた。
S氏はF氏の目を盗むと、密かに自分の持ち込んだAIの絵を各賞に応募した。
数々のコンテストで受賞し、知名度も評価も鰻上りとなったところで時間切れ。
未来へと戻ることになり、いっときの栄光の余韻に浸りながらS氏は再びAIに絵を描かせる。
するとS氏はある異変に気がついた。