愛とは何か?という問題が発生してしまう。親が子に向ける独善的な感情、たとえば「自分の代わりに夢を成し遂げてほしい、そのためのお金や手間暇は惜しまない」として金や時間を集中的に使った場合、親から子には強い感情が、独善的な愛の達成が成されてしまう。しかし、子どもがそれで幸福になるとは限らない。親に対して「自分のことなど何も理解してくれなかった、本当の愛ではなかった」と恨みに思う可能性もある。
ヒップホップのリリックに出てくるように「育ててくれた親父に感謝」「両親の愛を受けて育ったオレ」と真っ直ぐに感謝を向けられる関係性が達成された状態が愛の達成だろうか。そうすると、親子の愛は一方向ではなく、双方向で感情のバランスが成り立った時にはじめて認定される。