初代PlayStationの初期に発売されたゲーム、太陽のしっぽ。プレイヤーは原始人を操作して、自由気ままな生活を送り、狩で手に入れたマンモスの牙を積み上げていくとエンディング。当時は「何をやったらいいか分からない」「ゲーム性がよく分からない」と謎ゲーム、軽いクソゲーム扱いされていた。
今思うと、あのゲームが示していたのは、人間が自然状態に近い狩猟その日暮らしから、何らかの構築的な意図を持つことで脱却する、創造性を手にすることで自然状態からの離脱をする、その一歩なのではないか。遊びとは自然状態の中に独自の法則性を敷くことで、勝敗や目的を生み出し、終わりを作り出す。PlayStationという次世代の遊びに対して、自然から構築・創造への離脱の瞬間を解として用意したのではないか。