家によくダンゴムシが上がりこんでくる。
朝起きて巡回するとたいてい3,4匹がひっくり返ったまま起き上がれなくて死んでいる。
素足で踏んでしまうとショックなのでホウキとチリトリで回収して庭に捨てる。
今朝、廊下をウロウロしていたダンゴムシが玄関の段差から土間に落ちる瞬間を目撃した。
案の定仰向けに着地して、ちょっとジタバタしたのち一旦丸まった。
そこから横に倒れれば復帰できるんじゃないかと人間は思うのだが、
彼らの構造上無理なのか、ふたたび伸びてしばらくジタバタしていた。
しかし数秒のち、諦めたのか大人しくなってしまった。虚無である。
このまま乾いて死ぬまで動けないダンゴムシは本当に哀れな生き物だなと思った。
出勤ついでに持っていくつもりのゴミ袋をダンゴムシの上にかざしてやったが無反応だった。
これに掴まれば起き上がれると思うんだがな。遠いのかもしれない。ダンゴムシの上にどすんと置いた。
家を出るときにゴミ袋を持ちあげたらダンゴムシはもういなかった。ゴミ袋についていたかは確認していない。とにかく虚無のダンゴムシは消えていた。
結局近日中にまた家に上がり込んでひっくり返って死ぬとは思うが、虫助けをしていい気分である。
玄関の土間にびちゃびちゃになるまで虫よけをかけた。