動物性のむわっとした湯気とわずかにスパイシーな香りが鼻腔を刺激する。フォークはもうギンギンに猛っていた。
オレが不意にカップヌードルの表面を指先でなでると彼女はビクンと反応した。
麺はもう充分にお湯を吸ってテラテラと妖しく光り、外からの侵入を待ち望んでいるかのようにも見えた。そのまま人差し指を突き入れると、予想通りヌルヌルにほぐれたカップヌードルは容易にオレの指の侵入を受け入れて吸いついてきた。中はうねり、凄く熱い……。
オレはますます興奮して、カップヌードルに指を二本挿入して掻き回した。最初はゆっくり、そして徐々に出し入れの動きを激しくした。チャプチャプと水気のある音だけが部屋の中に響いて、彼女はそれに気がつくと口元を片手で覆い、細くて白い綺麗な首をさらしてのけぞった。その頬は上気して紅く色づき、整った眉を八の字にしかめている。よく見れば歯を食いしばって何かに堪えていることにも気がついただろう。
しかし、次の瞬間、オレがフォークをカップヌードルにぶち込んだ時、彼女の理性はついに崩れ落ちてしまった。
「ああっ! だめでしょ! ママのカップヌードルで遊んだら!」