北宋の初代皇帝、趙匡胤の遺言を石に刻んだもの。
歴代の皇帝は禁中奥深くに鎮座した石碑を読んだのちに即位したといわれている。
遺訓の内容は
趙匡胤に皇帝の座を禅譲した柴宗訓の子孫の面倒を見続けること。
官僚の言論を理由として、その官僚を殺害しないこと。
である。
中国の皇帝は魏の曹丕が漢の帝室から禅譲を受けて以来、禅譲による王統の交代が慣例となった。
そして禅譲を受けた側は全支配者を弑逆するのが当たり前となっていた。
しかし趙匡胤はこれを完全に否定して、自分の跡を継ぐ物たちにそのことを固く禁じた。
これにより柴宗訓の子孫は命脈を保ち、宋が滅びるときの戦いに参加して殉じるときまで残った。
石刻遺訓は秘中の秘とされ、高級官僚でもその存在を知らず
北宋を倒した金の軍隊が発見してはじめてその存在が明らかにされた。
歴史登場するアイテムは数あれど、わたしはこれが一番好きだ。
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