最終巻読んだ。
何ってこの作品、とにかく物足りない。
やろうと思えばこの作品、所謂深い設定・複雑な設定・長期的な連載が出来たと思う。
やろうと思えば、炭治郎たち主人公の同期ズの昇進を少しずつ見守りながら、最終的に柱にできた。
やろうと思えば、カナヲの先祖が実はすごい人だった、的な事もできた。
やろうと思えば、下弦の鬼の戦闘も全部やれた。
やろうと思えば、もっと柱の一人一人に出番を作れた。
やろうと思えば、善逸が他の技をする為の過程を描けた。
と思う。
でも鬼滅の刃はそれをやらなかった。
炭治郎は柱にはならなかったし、下弦の鬼は殆どスキップされたし、煉獄さんは割と急に死んで、最終決戦になるのも早かった。
話の展開は常に最低限だ。どこか削られている感じすらある。
登場人物も主人公同期+柱+α程度だけ把握しておけば話が進む。関係性もそこまで複雑ではない。
大体少年漫画は、だんだん設定が複雑になったり登場人物が増えていくにつれて話がややこしくなってきて、把握が追い付かなくなりがちだ。
鬼滅の刃はぶれない。最初から最後まで「妹を人間に戻す」と「家族の仇である鬼を倒す」という目標に常に向かっていて、途中でなにか寄り道することがない。変わらない。
鬼滅の刃は物足りない。
ホウシンエンギと似た評価なのね