2020-08-14

名の美 実の醜

最近サラリーマン学生相手にした○○大学だの○○研究会だの○○塾といった「自分の力で稼ぐ方法教えます」みたいな広告をたくさん見かける。

言っていることは正しいように見えるし、志は素晴らしいのだろうが、その実態といえば掲げた理想とかけ離れた酷い内容としか言いようのないものばかり。

そうした耳障りのいい言葉で釣っておいて、中身はある種の投機をやっているだけのものすらある。

他にも貧困層のために身を粉にして働きますなどと堂々と掲げて活動しているような連中も私の知る限りニ、三といわずたくさんいる。

しかし実際に貧困層に寄り添って真の意味で救済活動をしているものは無く、口だけ上手いことを言って世間を欺いて、結局は自身の金儲けをしているような奴ばかり。

こういうずる賢い連中に食い物にされている貧しい人たちが本当にかわいそうでならない。

毎日新聞 明治28年5月12日

横山源之助「下層社会探訪集」より

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