人生三十年と少し生きてきて、ミョウガは食べず嫌いな食べ物だった。
食べず嫌いは嘘になるか。
5歳頃、一度だけミョウガを食べたことがある。母親が庭から(母の趣味は家庭菜園)ミョウガを取ってきて素麺の薬味として出してきたのだ。
それを食べた時の強烈な香りと味にびっくりし、吐き出してしまった。
ところが先日、ひょんな事から友人宅でミョウガを食べる機会に巡り合ってしまった。
実はミョウガは苦手なんですと言える雰囲気でもなく、腹をくくって口にしたところ、天啓が降りてきた。
なんだこれは。
優しい素麺の味わいを海苔とミョウガの香りがさらに上へと引き上げてくれる。
あまりの衝撃にすぐに二口、三口とあっという間に素麺を平らげてしまった。
友人が素麺随分好きなのねと笑いながら言っていたが、私はそれどころでは無かった。
こんなにも美味しいものをなぜ私は今まで食べず嫌いで食べてこなかったのだろう。
様々なレシピでもミョウガが美味しいという事をもっと宣伝すべきだと思ったが、案外ミョウガを推しているレシピは少ない。
考えてみれば、ミョウガは脇役であり、主役ではないのだから、当然なのだが、それにしてもこんなにも粋な脇役を見逃し続けていたのはなんと損の多い人生だったのだろうか。
数年後、そこには何もかも忘れて痴呆症になった増田が・・・
ミョウガおいしいよね うちでは冷奴に乗せてる 自分の似たような体験はワサビ菜とワサビかな いつの間にかおいしいと感じるようになっていて驚いた
違う。ミョウガはショタちんちんのメタファー