学生の時住んでた部屋は、風呂トイレ台所共通メシ付きの寮のようなところだった。
当時ですら古式ゆかしい形式で、応募者が少ないゆえに対象が広かった。
隣部屋は学生ではなく、どこかの会社の社員寮扱いのようだった。
1週間ほど滞在するという。少し立ち話したあと、互いの部屋に戻った。
数日後の夜、おっさんが訪ねてきた。
やはり少しだけ立ち話をして、少しだけ無言になったあと、部屋に戻っていった。
筋骨隆々とした肉体にタオル一枚、ほんのり汗を滲ませ、意味ありげな無言の目線。
ぞわぞわっ、と来た。
品定め、だったのか。
狙われた恐怖、襲われなかった安堵、何故こんなことがという疑問、頭の中をぐるぐるしてた。
自制心を持っててくれて良かったけどさ。
それから、女ってスゲーなと思った。
肉体的優位な男に言い寄られるって超こわい。
そういうの日々上手に受け流してんだなー、と。
おわり。
さすがの女でもバスタオル一枚で鼻息荒く品定めされたらサラッと流すことはできないぞ
ホモじゃん