最近さあ、えらく高いかき氷流行ってんじゃん。台湾発祥?とかのやつ。1回食べてみたけど美味しかったけどそりゃあその金額出したら美味かろうよ。氷も削りかたもタレも、良いものを揃えりゃそのレベルになるだろうよ。ビジュアルも映えるだろうよ。
でもさあ、かき氷ってもっと安っぽい食いモンで良いんじゃねーかと思うワケよ。どぎつい色の、青色何号とかの人工着色料を使った、風味も素っ気もない、冷たさと甘さだけを提供する食いモン、それが俺達のかき氷だろう?安っぽいけど子供のころの俺の目にはキラキラ輝いていたんだよ。
それがさあ、子供がテレビかなんかで見たらしくってさ、シャレオツなかき氷を食べたいとか言うワケ。縁日やフードコートのかき氷じゃないやつが食べたいと言うのよ。コレどう思うよ?
あこがれがあるのは良いことだよ。でもメディアが煽ったムダに高級な食いモンなんかにあこがれてほしくないのよ俺は。カネがもったいないとかじゃないのよ?あこがれは少しずつ段階を踏んでいってほしかったんだよ。安っぽいものを心から楽しめる時期を大事にしてほしかったんだ。
ああ、高いかき氷が悪いんじゃないな。高いものが素晴らしいと喧伝するメディアが俺は気に食わないんだ。高嶺の花として扱うのではなく、手の届くものとして取り上げるのが気に食わなかったんだ。