俺は俺の人生の中でさえ、主人公になれないのだと気づいてしまった。そこそこの努力をして、そこそこの結果を得て、そこそこの満足を得る。そこそこの人生を延々と消費していくだけの人生。自分ではない誰かのために消費していくだけの人生。
自分が特別な人間出ないことは中学の時に悟った。皆もこれぐらいの時期になんとなく気づくんじゃないかな。自分は偉大なことを成し遂げるんだと、根拠もない夢や野心があったころが懐かしい。しかし、俺は凡人だ。
それでも努力すれば何かを達成することができるんじゃないかと心の隅で思っていた。努力さえすれば誰にも負けないと。実際努力はした。泣きながら頑張った。それでもできないことはできない。所謂才能がある人達に勝てない。負け犬だ。努力で才能を打ち負かすって漫画やドラマでよく見る話だけど、努力する天才にはどうすればいいの?
結局自分はここまでの人間だった。なんの価値もない無味乾燥な人間。努力しても無駄なんだと、陰で腐っているだけのつまらない人間。いてもいなくても変わらない、背景を飾るだけの村人A。つまらない人生だった。こんなはずではなかった。どこで間違えたのだ。できることなら全てをやり直したい。
何者にもなろうとしなかったら楽だぜ
村人Aが主人公のドラマも、そこそこ面白いよ。 喜劇にするか悲劇になるかは、あなた次第。