2019-07-07

嫌な会社は辞めてひとり生きる覚悟を持つ

むかし会社勤めをしていたころ、疲れる仕事や疲れる人との時間に消耗すると、どこかへ旅したいなと思った。ここではないどこかへ行きたい。現実逃避である。旅は現実逃避きっかけでもかまわない。

仕事で嫌なことがあったときは、辞めてやる、とひとり吐き捨てるようにつぶやいたものだった。このつぶやきが千回を超えたあたりで辞表を出したように思う。

辞めてどうする。組織を離れてやっていけるのか。そもそも食べていけるのか。不安の種は星の数ほどあったが、嫌なことを嫌々やりながら人生の大半を過ごすのはもっと嫌だったので、辞めることにためらいはなかった。

それでも旅することはあきらめたくない。好きなときに好きな国を訪れて好きなように過ごせる立場になりたい。自由が欲しい。そう思って疲労困憊した仕事の帰りみち、近所のモスバーガーで訪れたい国のリストをつくった。紙に書き出したことはやがて実現するとかいう話を何かの本で読んだからだったと思う。

あれから18年経った。はやいものである。思い返すに会社を辞めて後悔したことは一瞬もないし、あのとき書き連ねた国の大部分はすでに訪れた。

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